英語教材ジャパン

【公式】英語教材ジャパン

【公式】英語教材ジャパンは、ユーザーからの口コミと英語マスターである運営スタッフたちの調査をもとに教材を徹底比較し、おすすめ英語教材をランキング形式でご紹介いたします。

太陽の帝国 (1987年) にみる伊武雅刀さんの英語力


太陽の帝国 (1987年) にみる伊武雅刀さんの英語力

伊武雅刀さんというと、ドラマや映画にも多数出演している名優で、準主役級の一癖も二癖もある役を演じさせると素晴らしい演技をみせてくれます。私が特に好きなのは、2007年の大河ドラマ「風林火山」の今川義元の家臣である太原雪斎役です。明らかに怪しい臭いをぷんぷんさせた演技がとても印象的でした。
 

「太陽の帝国(Empire of the Sun)」という映画を知っていますか?

 
さて、伊武雅刀さんは1988年にスティーブン・スピルバーグ監督のハリウッド映画「太陽の帝国」に出演していることを皆さんご存知でしょうか。
 
それまで、太平洋戦争を取り上げた映画は「勇ましい戦争映画」「ひたすら悲しい戦争映画」が多かったのですが、この「太陽の帝国」は違います。
 
上海の租界(外国人の統治が許された地域)を舞台に、日本軍の侵攻から逃げ遅れた、租界に住む裕福なイギリス人少年が、歴史に翻弄されながらも、日本軍が作った外国人向け収容所でたくましく生き延びる、という話です。伊武雅刀さんは、この収容所を管理する軍人役(ナガタ軍曹)で出演しています。なお題名の "Empire of the Sun" 、太陽の帝国とは、日本(大日本帝国)のことを指しています。
 
出演する日本人俳優たち
 
まずはガッツ石松さんです。
ガッツ石松
収容所に連れて行く外国人を選ぶ際に出演しています。残念ながら英語のセリフはゼロです。
 
次に山田隆夫さんです。
山田隆夫
テレビ番組「笑点」の座布団運びで有名な山田さんは、外国人を収容所に送り届けるトラックの運転手役ですが、残念ながら英語のセリフはゼロです。
 
そして、片岡孝太郎(かたおか たかたろう)さんです。歌舞伎の名跡、片岡仁左衛門さんの長男で、出演当時は10代後半でした。特攻に向かうが生き残る少年兵の役をしています。主人公と交流する良いシーンがあるのですが、残念ながら英語のセリフはゼロです。
収容所に送り届けるトラックの運転手役
 

伊武雅刀さんの英語力は?

伊武雅刀の英語力
そして伊武雅刀さんの英語力を確かめるべく、編集部は「太陽の帝国」を見続けます。
 
ゼロ戦に憧れていた主人公の少年が、ゼロ戦に触れるシーンです。伊武雅刀さん扮するナガタ軍曹は立ち上がりますが、少年に悪意がないことを知り、遠くから見守ります。とても良いシーンです。しかし英語のセリフはありません。
しかし英語のセリフはありません。
大人の使いっぱしりで危険な場所に足を踏み入れる少年を、追う伊武雅刀さんです。間一髪少年は難を逃れます。しかし、英語のセリフはありません。
 
このまま英語のセリフがないのか、、、と思っていたところ、ラスト付近、日本の敗戦が決まった後でこのようなシーンがあります。
Boy... difficult boy.
Boy... difficult boy. (少年よ。おまえは扱いにくい子供だ)と、敗軍の兵士であるナガタ軍曹は英語で言い、去っていきます。
 
この"difficult boy"という言葉は、単に「少年が扱いにくかった、手こずった」という悪意だけではありません。ナガタ軍曹にとって特に記憶に残る少年であり、時々ハッとさせられる対応をする少年のことを、敵方とはいえ見どころがあると思っていたことがうかがえます。伊武雅刀は英語が話せない設定なので、カタコト英語の発音です。
 
伊武雅刀さんの英語のセリフは残念ながらこれだけでした。ちょっとこれでは英語力は測れないのでした。たぶん伊武雅刀さんは、この映画に出演するときには、英語力が求められていなかったのではないかと思います。
 

アジア人=英語喋れず意思疎通できない扱いだった頃のハリウッド

伊武雅刀さんの英語力を測ることができなかったのは残念ですが、伊武雅刀さんの役どころから、ハリウッドの意識の変化が見えてきます。当時のハリウッドでは、アジア人が映画に出ることは非常にまれでした。
 
アジア人が映画に出ても、伊武雅刀さん演じたナガタ軍曹のように、英語が話せない、ちょっとよく分からない役、英語を話せる白人主人公と意思疎通ができない役が多かったのです。ハリウッドから「排除」されていたといっても良いでしょう。
 
しかし、それから10年後には、アジア人であるジャッキー・チェンが主演のアクションコメディ映画「ラッシュアワー」がハリウッド資本で作られています。80年代から90年代にかけてハリウッドは、映画に登場するアジア人俳優の扱いを大きく変えたのです。この背景には、人口の半分以上をアジアが占めているという状況の変化、アジアの経済発展による映画市場の拡大、さらにはアメリカにおけるアジア人俳優のポジション獲得活動など複合的な要因があるのです。
 
このような土台の上に、渡辺謙さん、真田広之さん、菊地凛子さんといった、英語でしっかり話す、重要な役どころを獲得した日本人ハリウッドスターの成功があります。

 

この記事に関連する記事一覧

コメントフォーム

名前  

 

メールアドレス  

 

URL  

 

コメント

*

トラックバックURL: 
スタッフ記事
カテゴリー
最強の英語教材はこれだ!