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ボーイングの飛行機開発で日本の航空会社が英語について要望したこと


ボーイングの飛行機開発で日本の航空会社が英語について要望したこと

世界最大の航空会社はどこか?という質問について答えるのは難しいです。アメリカのボーイング社(Boeing)と、ヨーロッパのエアバス社(Airbus)が、飛行機の受注数で常に競っているからです。
 
しかし、「日本の空を最も多く飛んでいる飛行機はどの会社のものですか?」という質問については簡単に答えられます。それは、ボーイングです。ボーイングは、アメリカ政府のバックアップを受けて、日本政府ならび日本の航空会社に対して、優先的にボーイングの飛行機を採用するよう、働きかけを行ってきたこと、そしてもちろん、ボーイングの飛行機はエアバス社が力をつける以前は唯一、圧倒的に優秀だったためです。
 
さて、ボーイングには「ワーキングトゥゲザー(Working Together)」というプログラムがあります。これは、ボーイングが新型の飛行機を作った時に、それを早々に購入してくれる航空会社向けの「ご意見伺いプログラム」です。新しい飛行機は、予期せぬトラブルが多く発生します。
 
例えば、2011年に初飛行したボーイング787は、搭載するリチウムイオン電池からの発火が相次ぎ、ANAやJALといったボーイング787を採用した航空会社は、大規模な運休を強いられています。つまり、新型の飛行機を注文する航空会社は、予期せぬトラブルが起こることもある程度承知で、リスクを考えた上で、あえて新型の飛行機を注文してくれる、有難いお客さんなのです。よって、こうした航空会社に敬意を示すため、また航空会社の意見を聞いたうえで、機体をより良くするためのプロセス、これが「ワーキングトゥゲザー」です。
 
このワーキングトゥゲザーで、日本の航空会社が「英語」についてボーイングに要望を出したことがあることを、皆さんはご存知でしょうか?「航空会社が、ボーイングに英語について要望?うーん、意味が分からない」という方が多いのではないかと思います。以下、ご説明いたします。
 
ボーイングが製造し、1995年から運行が開始され現在も日本と世界の空を飛んでいる、ボーイング777という飛行機があります。この飛行機は、過去の飛行機と比べ、エンジンを2機しか搭載していないにもかかわらず、エンジンが4機ある飛行機と同じくらい遠くまで飛べるため、その効率性の高さから大人気の飛行機となりました。ANAは世界で2番目に、そしてJALは世界で6番目にこの飛行機を注文しています。そして、英語についての要望を行ったのはJALです。
 
JALは、ワーキングトゥゲザーにおいて、「機体のマニュアルで使われる英語を、できるだけ簡単な英語にする」ことを要望しています。この要望は、機体の根本的なデザインについて意見したANAや、アメリカのユナイテッド航空などと比べると、大変に地味な要望なのですが、世界中の航空会社にとって大きな意味があるものでした。
 
航空機のマニュアルは、パイロットだけでなく、飛行機の整備士にとっても重要です。マニュアルは、単に飛行機の概要や操作方法だけが記載されているわけではありません。特に重要なのは、「飛行中、トラブルが発生した際の対処」「機体の整備にまつわる詳細」です。飛行中、トラブルが発生したときは、何とか飛行機を無事着地させるためにあらゆる情報を確認することが必要です。また、機体の整備は、飛行機の安全運航に直結しますので、機体が正しい手順で整備されることは重要です(多くの飛行機は、機体の整備不良が原因で墜落しています)。
 
ここで、「マニュアルが簡単な英語で書かれている」ことは、特に英語がネイティブでない国のパイロットや整備士にとって、非常に重要です。空の上でトラブルが発生した際、大急ぎでマニュアルを確認したときに、分からない単語があると確認に手間取ります(マニュアルを理解するために英和辞典を開くような事態は最悪といったよいでしょう)。
 
また、整備士がマニュアルを確認するときは、多くの場合、通常とは異なる手順や問題を確認するための場合が多いです。重要局面でのマニュアル確認は「手早く」そして「正確に意味が理解できる」ことが生命線です。マニュアルを正しく理解するために、複雑な英語が原因で倍の時間がかかってはいけません。また、同じマニュアルを読んだのに、AさんとBさんの理解が違っているような事態は避けなければなりません。
 
英語ネイティブの人たちは、できるだけ文脈に完全に合致した「美しい言葉」を使いがちです。これは文学であれば素晴らしいのですが、航空機マニュアルとなると、外国人からすると単に難解でややこしいだけです。JALがこの点を指摘することで、ボーイング777のマニュアルで使用される英語は大きく変わり、その結果、ボーイング777の事故率の低下に貢献したと考えられています。
 
「飛行機マニュアル」と「簡単な英語」をつなぐ線は、こんなところにありました。

 

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